早朝高血圧とは?

早朝高血圧は脳卒中や心臓病での致死率が最も高い高血圧の一種。早朝高血圧の対策をしっかり行ってリスクを低下させよう!

早朝高血圧とは?

早朝高血圧は仮面高血圧の一種で、病院での診察及び血圧測定では特定することが難しいとされる高血圧です。

通常、血圧は正常な人でも1日中一定の数値を保っているわけではなく、立ったり座ったりなどのちょっとした体の動きや感情の変化によっても変動します。

また、それらの変化だけではなく、血圧は身体の活動を円滑にするために早朝から午前中にかけて上昇、昼間は最も高く、夕方から夜にかけて身体を休息させるために血圧は下降、睡眠中は最も低くなるのが通常です。

しかし、早朝高血圧では昼間にかけて少しずつ上昇する血圧が一気に上昇し、起床後からそれほど時間をかけずに昼間の最も高い血圧と同程度の血圧になるのです。

血圧の上昇は通常の人でも20mmHg前後、高血圧と診断された人では180mmHgに達する人もおり、場合によっては200mmHg以上の危険な状態に達する人もいるといわれています。

早朝高血圧に該当する人は、高血圧患者の約50%に認められるといわれており、脳卒中や心筋梗塞による突然死の危険性が高いため危険視されています。

早朝高血圧の症状

初期段階では一般的な高血圧と同様に、自覚できるような症状は少ないでしょう。

しかし、高血圧の症状がある程度進行、もしくは重症化している場合は、脳卒中や心臓病を併発している可能性が高く、それらによる激しい頭痛、激しい胸痛、手足のしびれなどの症状が起こる可能性があるのです。

そして、早朝高血圧の特徴的な症状といえば、脳卒中や心筋梗塞による突然死のリスクが高いことです。

動脈硬化の進行を早める

感覚的に自覚できる症状ではありませんが、動脈硬化は血圧が高くなるほど、血圧の高い時間帯が増えるほど血管は傷つき進行しやすくなるため、早朝高血圧は動脈硬化の進行を早める要因となるのです。

早朝高血圧は起床後に血圧が高いというだけでも通常の人より血管に負担をかけ、動脈硬化を進行させる要因となりますが、起床後のドロドロの血液を心拍数を高めて循環させるということは、それだけ血管を傷つけやすく動脈硬化を進行させやすいため注意が必要です。

激しい頭痛や激しい頭痛に注意!

脳卒中や心筋梗塞が起こるのは睡眠中に生成された血栓が、早朝高血圧(起床後の血圧上昇)による血流で剥がされ、体内を循環、特に細い血管(毛細血管)に詰まることで、血管の梗塞や破裂が起こるのです。

起床後、激しい頭痛、激しい胸痛、手足のしびれ、麻痺などの症状が起こった場合は、脳卒中や心筋梗塞のサインの可能性も考えられます。

早朝高血圧を発症していてこれらの症状を自覚できるときは、危険な状態である可能性が高いため、早めに病院で医師の診察を受けたほうがいいかもしれません。

脳卒中や心筋梗塞のリスクが高まる原因

慢性的な高血圧では多くの場合で血液がドロドロの状態になっており、睡眠中は発汗によって血液中の水分が減少、さらに血液がドロドロになりやすく血栓ができやすい状態となります。

さらに、高血圧によって血管の内側(血管内皮)が損傷すると、血液凝固作用により血小板が血管を修復することでも血栓は生成されます。

起床後は人の生理機能としてノルアドレナリンが分泌されますが、ノルアドレナリンは血小板を活性させる作用があり、血小板が活性されることによって血栓はさらに生成されやすくなってしまうのです。

これらの要因により高血圧の症状が進行するほど血栓は生成されやすく、早朝高血圧による血圧の上昇は脳卒中や心筋梗塞のリスクを高めてしまうのです。

突然死が高まる季節と時間帯とは?

脳梗塞や心筋梗塞などによる突然死の発生件数が最も多い時間帯は9時~11時といわれており、大きな要因として考えられているのが早朝高血圧です。

また、気温の低下により起床時の血管収縮はより強く起こります。最も寒い月をピークに気温の低下は、突然死のリスクを増大させるので注意が必要となります。

早朝高血圧の原因

早朝高血圧の症状

慢性的な高血圧、起床後の血圧上昇、睡眠中の水分不足などの要因が重複することで、起床後の血圧が大きく上昇する早朝高血圧になるといわれています。

体内機能による血圧の上昇

一般的に、睡眠中は体を休息させるために血圧は低くなり、起床するとともに体を活動状態にするため交感神経が活性、交感神経が活性されると血管の収縮が起こり血圧が上昇します。

高血圧患者で早朝高血圧を発症することが多いのは、慢性的な高血圧の状態に加えて、起床時に起こる一連の体内機能が働くことで、血圧がより大きく上昇しやすくなってしまうのです。

起床後の血圧上昇の仕組み

人は睡眠から目が覚めると、体内では体を動かせる状態にするために「コルチゾール」と「ノルアドレナリン」という物質が分泌されます。

コルチゾールはストレスを受けたときに分泌されるホルモンで、抗ストレスホルモンとも呼ばれており、ノルアドレナリンは精神を興奮させる作用をもつことから興奮ホルモンとも呼ばれている物質です。

起床後は身体活動を円滑にするためにこれらの物質が分泌され、心拍数の上昇や血管の収縮などが起こることで血圧が上昇します。

睡眠中の発汗と睡眠時無呼吸症候群

睡眠時に呼吸の停止と再開を繰り返す「睡眠時無呼吸症候群(SAS)」は夜間の血圧が低下しない原因となりますが、早朝の血圧を高める原因にもなるため注意が必要です。

睡眠時無呼吸症候群の主な原因は肥満であり、睡眠時に呼吸するための気道を脂肪が邪魔することによって起こりやすいとされています。

また、睡眠中は汗によって体内の水分が失われるため、血液中の水分も減少することで血液がドロドロの状態になりやすいことがわかっています。

睡眠中に失われた水分により起床時の血液の粘度が高いと、血液を循環させるためにより多くの圧力が必要となり血圧が上昇するのです。

早朝高血圧の治療

早朝高血圧の治療

まず、自身が早朝高血圧であるかを診断することが必要になります。早朝高血圧の特徴である起床時から午前中までの間の家庭血圧を測定しましょう。家庭血圧で135/85mmHg以上は高血圧となります。

病院での血圧測定でも構わないのですが、病院の血圧測定時に血圧が高くなる白衣高血圧である可能性も考えられますので、色々なタイプの高血圧に対応するためにも、家庭血圧の測定をできるようにしておきましょう。

降圧剤の使用や変更

起床時の血圧はコルチゾールとノルアドレナリンが関係しており、ノルアドレナリンは体内の血圧上昇システム(レニン-アンジオテンシン系、RA系)に関与しています。

そのため、降圧剤にはレニン-アンジオテンシン系に作用するタイプであるARB(アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬)やACE(アンジオテンシン変換酵素阻害薬)を使用することがすすめられています。

ARB(アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬)はアンジオテンシンⅡが受容体と結合して血圧を上昇させるのを阻害し、ACE(アンジオテンシン変換酵素阻害薬)はアンジオテンシンⅡを生成する変換酵素の働きを阻害して血圧の上昇を抑制する降圧剤になります。

また、降圧剤の効果が早朝高血圧に対応できていないときは、24時間効果が持続する降圧剤に変更するなど、薬の効き具合を確認しながら適切な降圧剤に変更することを考えなければいけません。

早朝高血圧であることが判明していれば、これらの内容を医師と相談して適切な対処によってリスクを低減できます。

早朝高血圧の対策

早朝高血圧は脳梗塞や心筋梗塞などの危険な病気のリスクが高い症状です。

しかし、しっかり対策しておくことでそれらのリスクを少しでも低減することは可能です。対策ポイントをしっかりおさえてリスクを回避できるようにしましょう。

納豆の効果で血栓を予防

睡眠中に生成されやすい血栓の対策には納豆がおすすめです。納豆を夕食に食べると血栓を融解する作用が働き、睡眠中の血栓の生成を抑制することができるため、早朝高血圧による危険なリスクを低減することにつながります。

早朝高血圧の対策としてもおすすめですが、納豆は慢性的な高血圧の対策食品としてもおすすめです。

水分補給で血液ドロドロを予防

睡眠中は汗によって水分が失われますので、起床後に白湯(温かい水)を飲むようにしましょう。冷たい刺激は交感神経の活性による血管収縮を促してしまいますので、逆に温かい刺激で副交感神経を活性して血管の拡張を促します。

また、水分補給は寝る前にもしておきましょう。寝る前に水分を取らないと睡眠中に水分不足を招きやすいのです。コップ半分程度でいいので水分補給をしておきましょう。ここでもやはりおすすめは白湯です。

早朝高血圧に限らず、適度な水分補給は慢性的な高血圧の対策にもなりますので、日中でも程よい水分補給はおすすめです。

起床はゆっくりと時間をかけて

早朝高血圧の場合、まず目が覚めてから立ち上がるまでは激しく動かないことが大切です。目が覚めてから起きるまでの行動をなるべく時間をかけてゆっくり行うようにしましょう。

睡眠中に生成されやすい血栓は、急激な血圧の上昇によって血管壁からはがれやすくなります。また、急激な身体の活動は交感神経を活性し、血管の収縮を高めてしまいます。

高血圧による脳梗塞や心筋梗塞のリスクが最も高まる寒い季節は、起床後に体温を低下させないため血管の収縮が強く起こりやすい季節です。

起床後のトイレや着替えなど体温の低下による血圧の変化には特に注意し、防寒対策をしっかりしておくことがすすめられます。

納得の検証結果がおすすめの理由!

リケン(理研ビタミン株式会社)のヘルスケア事業部長、農学博士の仲野隆久先生によると、収縮期血圧140~160mmHg、拡張期血圧90~100mmHg程度の18名を対象に「わかめペプチド」を8週間にわたり1日1個のペースで食べてもらった結果、約2週間目から血圧が安定し始めることが認められています。