高血圧と運動不足の関係

高血圧のリスクを高める運動不足。座っている時間の長さ、歩く速度の遅さがリスクの高さと関係。また、高齢からの運動でも健康状態を有意に改善されることが明らかに。

高血圧と運動不足の関係

運動不足が高血圧を招く?

イスやソファーなどに座っている時間が長いと、健康に良くないと昔からよくいわれています。運動不足と座位時間(座っている状態)には密接な関係があり、座位時間が長くなるほど運動不足=病気の発症リスクが高まるということになります。

海外の大規模な調査研究において、座位時間の長さが動脈硬化、糖尿病、心臓病のリスクを高くするということが明らかにされました。また、運動する習慣のある人であっても、座る時間が長ければ長くなるほど、検査値が悪化、ウエスト周囲が大きくなるという結果も明らかにされています。

座る時間の長さと関係性が最も強いのは脂質異常といわれており、インスリン抵抗の原因、糖尿病の発症リスクとなるほか、高血圧、動脈硬化の要因にも関わります。

また、カナダ人の18~90歳の約17,000人を対象に12年間行われた追跡調査では、1日のほとんどを座って過ごす人は死亡リスクが約1.5倍高いという結果に。

他にもカナダの研究発表によると、座っている時間が長い人は、短い人と比べて死亡リスクが約24%、心血管疾患発症リスクは約14%、がん発症リスクは約13%、糖尿病の発症リスクは約90%も上昇したといいます。

1日の中で最も長くなるのは座っている時間という人が多いです。近年では特に運動不足といわれており、テレビ、ゲーム、パソコン、スマホなどの普及により、座る時間が増える要因が増加しています。

また、1日1時間運動しても23時間じっとしていれば健康的にはマイナスといわれています。1分でも意識的に座る時間を減らすようにしましょう。

子供の高血圧発症リスクも

子供についても同様にテレビ、ゲーム、パソコン、スマホなどで座ったままの姿勢が長ければ長くなるほど、肥満になるリスクが高くなるといわれています。

子供を対象にした2年間の追跡調査においても、1日2時間以上座ったままでいる子供は、高血圧になるリスクが約30%高くなるという報告でした。

子供の運動不足も社会問題となっていますが、将来的なことを考えると様々な病気で悩むような人生を歩ませたくないものです。親子共に生活習慣の見直しが大切な時代だといえるようです。

立位時間の増加がリスクを減らす

立っているだけで大した運動になるわけがないと思われる人も多いかもしれませんが、海外の調査研究で1日9時間を座ったまま過ごした場合に比べて、心臓病のリスクが約40%、糖尿病のリスクが約10%も低下したことが判明し、さらに、別の研究では高血圧やがんのリスクも低下するという結果も明らかにされています。

運動不足と歩く速さ?

各関係機関の数年にわたる追跡調査などによって、歩く速さの違いによる病気との関連が次々に明らかにされています。歩くのが速い人は遅い人に比べて、糖尿病、脳疾患、心疾患、がんなどを発症するリスクや心血管疾患で死亡するリスクが低いということが明らかに。また、平均寿命も長くなっていることが確認されています。

運動の定番1日1万歩で高血圧を改善?

健康のためやダイエットで何かを始めようとすると、よく聞く定番の方法です。でも何で1日1万歩?根拠があるの?って思う人も、中にはいるのでは?というわけで1日1万歩に関する根拠データをまとめてみました。

厚生労働省の2013年国民健康・栄養調査によると、成人1日平均歩数は男性7,099歩、女性6,249歩。で、厚生労働省が推奨している「健康日本21」では、成人男性9,000歩、女性8,500歩としているそうです。

このデータから見ても推奨値に満たない日本人は、やはり運動不足というのが健康に大きく影響していてもおかしくはないといえそうです。

次は海外の研究報告から。アメリカの研究チームが約1,400人を対象に行われた実験によると、メタボリックシンドロームの該当者割合は、5,000歩未満のグループに比べて、5,000歩以上1万歩未満のグループでは約40%で、1万歩以上のグループでは約70%少なかったという。

研究者によると、1万歩でなければいけないということはないが、1日の歩数が多ければ多いほどリスクは低下するとのこと。

また、別のアメリカの研究チームによる実験では、毎日1万歩以上のウォーキングを続けている学生を対象に、歩数を5,000歩に減らして調査してみた結果。

歩数の減少が5日続いただけで「血管内皮機能」が低下したとのことです。「血管内皮」とは血管を正常な状態に保つ役割があり、機能低下は高血圧や動脈硬化を招く原因になるといわれています。

研究者によると、1日1万歩のウォーキングは、血管内皮機能を改善し、高血圧の予防につながり、ウォーキングを5日間休むと血管の状態は明らかに低下すると示しています。

カロリー計算から納得できるようなデータもありました。一般的な日本人の1日の「摂取カロリー」から「消費カロリー」を引くと約300kcal余るといわれています。

  • 3,000歩(30分)で100kcal
  • 6,000歩(60分)で200kcal
  • 9,000歩(90分)で300kcal

ということで1万歩としているものもありました。

1日1万歩は数値的にも健康に良いことは示されました。しかし、だからといって無理をすることは精神的苦痛や足を痛めたりの要因になりますので、まずは「いつもより多めに歩く」という緩い目標からはじめていきましょう。

高齢からの運動開始でも高血圧を改善?

高齢化社会が社会問題となっている現代では、高血圧、糖尿病、脂質異常症などの生活習慣病による医療費なども問題になっています。また、医療費が払えない高齢者が増えているという問題も深刻化しているといわれています。

できれば誰でも「健康に長生きしたい!」と思うのではないでしょうか?統計的に健康と運動は深いつながりがあります。しかし、高齢であることや運動習慣がないことから運動不足になっていませんか?「高齢者と運動」に関する調査や研究によって、「運動をはじめるのに遅いということはない」といえる研究結果が明らかにされています。

イギリスの研究では、平均年齢64歳の高齢者約3,500人を対象に8年間の追跡調査。適度な運動習慣グループは、運動をしないグループに比べ、3~4倍の健康状態を示したという。しかし、調査開始当時、運動をしなかったグループが適度な運動習慣を開始した場合、3倍の健康状態を示した。

高齢者の運動習慣は健康に好影響を与え、運動をはじめるのに遅いということはない。そのことを裏付ける結果となっています。

納得の検証結果がおすすめの理由!

リケン(理研ビタミン株式会社)のヘルスケア事業部長、農学博士の仲野隆久先生によると、収縮期血圧140~160mmHg、拡張期血圧90~100mmHg程度の18名を対象に「わかめペプチド」を8週間にわたり1日1個のペースで食べてもらった結果、約2週間目から血圧が安定し始めることが認められています。