ナッツの中でもくるみは高血圧に有効?

「貴族の美容食」と呼ばれるほど栄養価の高い「くるみ」。特に、血圧の改善に有効な不飽和脂肪酸やポリフェノールの含有量が、ナッツ類の中でも抜群に多い!

ナッツの中でもくるみは高血圧に有効?

くるみの作用が高血圧に有効

世界から見ると日本人はナッツの消費量が少ない国だといわれています。しかし、ナッツは「天然のサプリメント」といわれるほど栄養価の高い食品で、ビタミン、ミネラル、食物繊維などをバランスよく豊富に含んでいる健康食品なのです。

ある研究ではナッツを1ヶ月間で全く摂取しない人と毎日摂取する人を比較すると、毎日摂取する人は心臓病や糖尿病などの発症リスクが低下したと報告されており、血管壁の弾力性、血管内皮機能の回復などの効果から高血圧や動脈硬化の改善に期待できます。

オメガ3系脂肪酸が高血圧対策に!

ナッツ類の中にはカリウムやカルシウムなど、もっと多くのミネラルを含んだものはあります。しかし、ナッツ類の中でもくるみが特におすすめの理由は、α-リノレン酸(オメガ3系の不飽和脂肪酸)の含有量が他のナッツよりも抜群に多く、自然界の中でも最も「多価不飽和脂肪酸」を含む食物のひとつといわれていることにあります。また、熱に弱いオメガ3系の不飽和脂肪酸を、加熱することなく生で効率よく摂取することができる点も大きなメリットです。

オメガ3系脂肪酸の摂取量をくるみで確保しよう!

オメガ3系の不飽和脂肪酸は青魚に豊富に含まれています。しかし、年々魚類の消費量が減少しており、自身の食習慣でも魚を食べる機会が減っているのではないでしょうか?青魚を食べるのが大変な時にこそ、適量のくるみは高血圧の対策に適した食材といえるのかもしれません。ちなみに、青魚に含まれている不飽和脂肪酸はEPAやDHAといわれるもので、くるみに含まれているα-リノレン酸は体内でEPAやDHAに変化します。

オメガ3系脂肪酸の血圧改善効果

この不飽和脂肪酸は悪玉コレステロールの減少や善玉コレステロールの増加を促進、血栓の生成を抑制することで血液をサラサラにする効果があります。常食することで血管の柔軟性を保ち、血管年齢を維持する効果にも期待できます。

くるみに含まれる不飽和脂肪酸の割合

くるみ一粒の60%以上は脂肪分で構成されていますが、健康に良いとされる不飽和脂肪酸が大部分を占めており、適量であればむしろ積極的に摂取することをすすめられるほど、健康効果の高い栄養成分なのです。

くるみの脂肪酸の構成割合は、約60%がリノール酸(オメガ6脂肪酸の多価不飽和脂肪酸)、約15%がα-リノレン酸(オメガ3脂肪酸の多価不飽和脂肪酸)、約15%がオレイン酸(オメガ9脂肪酸の一価不飽和脂肪酸)、約10%が飽和脂肪酸となっています。

オメガ3系とオメガ6系の理想的な割合

オメガ3系とオメガ6系の不飽和脂肪酸は、必須脂肪酸で人体には必要不可欠な栄養素です。その脂肪酸の理想的な摂取割合が「1:4」といわれおり、くるみに含まれる不飽和脂肪酸は、最初からその理想的な割合で含まれているのです。

くるみの適量摂取で血圧を下げよう!

くるみの1日の適量目安は約25g(5~7粒、片手1杯)くらいだといわれているので参考にしてください。塩分や脂肪分が過剰にならないように、塩やバターを使用していないものを選び、種類によって異なる栄養を摂取するため様々なナッツが含まれている「ミックスナッツ」を選ぶのもいいと思います。

くるみは肌荒れの原因と思われている人が多いですが、ついつい食べ過ぎてしまったり、それだけを食べるような偏食をしなければ、ビタミン、ミネラル、食物繊維が豊富なので、実は健康効果の高い健康食品なのです。

α-リノレン酸は熱に弱いので注意!

加熱によって酸化すると体内で「過酸化脂質」を生じやすくするため、加熱せずに食べるのがおすすめです。加熱したほうが食べやすい場合は、加熱時間をできるだけ短くしましょう。

クルミポリフェノールの抗酸化作用

さらに、くるみには「クルミポリフェノール」と呼ばれるポリフェノールが含まれており、ナッツ類の中でもポリフェノールの含有量が多いところがポイントです。他にもビタミンE、カロテノイド類といった抗酸化作用をもつ成分を含んでおり、活性酸素による体内の酸化を防止して血管の老化を抑制します。現代人に不足しがちなミネラルや不飽和脂肪酸に加え、ビタミンや食物繊維なども含んでいるので、バランス良く栄養を摂取できるところがポイントです。

クルミポリフェノールは加熱で量が増加

クルミポリフェノールは加熱によって、生のときよりも2倍近い量に増えます。しかし、オメガ3系の不飽和脂肪酸は熱に弱いため、加熱するにしてもなるべく短い時間にするのがおすすめです。

アルギニンで血管内皮機能を回復

成長ホルモンの分泌を促進したり、筋肉組織を強化したりするのがアミノ酸の一種である「アルギニン」です。アルギニンは血管内皮機能(血管の機能を正常化する機能)を正常な状態に保つために必要な「一酸化窒素」の材料でもあります。

くるみには100gあたり2,000mg以上もアルギニンが含まれており、ナッツ類の中でも上位に位置するほどアルギニンの含有量が豊富です。

30歳を過ぎた頃から一酸化窒素の産生能力が衰えていくため、また、統計においても30代から高血圧になる人が増加していることから、アルギニンを摂取することは高血圧の対策には大切だといえます。

良質な植物性たんぱく質で血管を丈夫に

健康志向から肉類を敬遠している場合、たんぱく質不足に陥りやすいことが確認されていますが、くるみには良質なたんぱく質も含まれています。肉類は血液をドロドロにして血圧を高くする要因となりますが、血管の健康状態を良好にするためにはたんぱく質は不可欠なものなのです。

セロトニンの生成による抗ストレス作用

くるみにはアミノ酸の一種である「トリプトファン」が含まれており、三大神経伝達物質の一種である「セロトニン」の生成材料になる栄養素です。

過大なストレスや長期的なストレスを受け続けると、セロトニンの不足によって脳内のバランスが崩れ、興奮作用をもつ「ノルアドレナリン」が過剰に分泌、血管の収縮を促進して血圧が上昇する要因となります。ストレスによってイライラする要因のひとつでもあります。

トリプトファンを摂取することによってセロトニンが十分に備わっていれば、精神のバランスは維持され、ストレスによるノルアドレナリンの過剰分泌、その作用による血圧の上昇を抑えることができます。

メラトニンによる睡眠不足の改善

睡眠と覚醒の切り替え機能により、睡眠を促進する睡眠ホルモンのひとつである「メラトニン」は、生活習慣の乱れによって分泌量が抑制されたりすることによって、睡眠の質を低下させる要因となったりします。

くるみはこのメラトニンの血中濃度を高くすることによって、睡眠の質を高めるサポートをしてくれる作用があるのです。睡眠の質の低下は睡眠不足につながり、睡眠不足は高血圧の要因となるため、睡眠不足を解消する事は高血圧の改善には欠かせないのです。

くるみとコーヒーで高血圧対策

コーヒーには、体内に存在する脂肪燃焼酵素「リパーゼ」を活性する作用があり、肥満や高血圧を予防するのに効果があります。

くるみと一緒にコーヒーを飲むことで、くるみに含まれるアルギニンがコーヒーの脂肪燃焼効果をさらに高め、より効率よく脂肪を燃焼することができるのです。

程よく飲めばコーヒーだけでも血圧を下げる効果はありますが、栄養価の高いくるみと一緒に飲んで、肥満や高血圧の対策に役立てましょう。

くるみと納豆で高血圧対策

くるみの血圧改善に有効な成分に納豆の有効成分をプラスしたレシピです!くるみの有効成分はこのページでもたっぷり紹介した通りですが、納豆にも高血圧の対策に適した作用として血液サラサラ効果、抗酸化作用、LDLコレステロールの除去作用なとがあり、くるみと納豆のコレステロールへのダブル作用が高血圧と動脈硬化の予防に役立ちます。

食べる時のポイントですが、納豆はしっかり混ぜてからタレやくるみを入れること。また、くるみは軽く砕くと食べやすいですが大きさは好みなので、食べながら調整してみてください。ねぎや鰹節も有効成分たっぷりで、食感や味わいも深まるのでおすすめです。

納得の検証結果がおすすめの理由!

リケン(理研ビタミン株式会社)のヘルスケア事業部長、農学博士の仲野隆久先生によると、収縮期血圧140~160mmHg、拡張期血圧90~100mmHg程度の18名を対象に「わかめペプチド」を8週間にわたり1日1個のペースで食べてもらった結果、約2週間目から血圧が安定し始めることが認められています。